吸引(たんの吸引)
口・鼻・気管切開の穴から、細い管でたんやだ液を吸い取るケアです。自分でたんを出しにくい子どもにとって、毎日の中でいちばん回数の多いケアのひとつです。
吸引とは
吸引器(電動のポンプ)に細いカテーテルをつなぎ、たんやだ液を吸い取ります。口や鼻からの吸引と、気管切開のカニューレからの吸引があります。
- 吸引器には据え置き型と、電池で動く携帯型があります。
- カテーテルの太さや吸う強さ(圧)は、主治医・看護師が決めます。
誰ができるか
家族は病院で指導を受けて行います。保育園・学校・施設では、看護師のほか、研修を受けた教員・保育士・介護職などが「喀痰吸引等」として行える制度があります。
学校や園で誰が行えるかは、園・学校ごとの体制で変わります。「学校・園に通う」のページも参考にしてください。
毎日のケアで知っておくこと
- 吸引のサイン(ゴロゴロ音、顔色、呼吸の様子)を家族で共有します。
- 吸う強さ・時間・深さは指導された範囲で。やりすぎると粘膜を傷つけます。
- カテーテルの洗い方・交換の目安、吸引びんの洗い方を決めておきます。
- 携帯型は電池の残りを毎日見ます。手動(足踏み・手動ポンプ)の吸引器を停電用に持つ家庭もあります。
おでかけ・おとまりで持つもの
- 携帯用吸引器・予備電池・充電器(車用ケーブルがあれば)
- 吸引カテーテル(多めに)・アルコール綿・洗浄用の水・ごみ袋
- 吸引できる場所(座れて、人目が気にならない所)。このサイトの「静かな場所」情報を使ってください
こんなときは連絡
- 吸引しても苦しさが取れない、顔色が悪い、酸素の値が下がる
- たんの色が変わった(黄色・緑・血が混じる)、量が急に増えた、熱がある
- 吸引器が動かない(予備の手段で対応しつつ業者・病院に連絡)
役立つ制度
吸引器は、多くの自治体で日常生活用具の給付対象です(年齢・手帳の条件あり)。カテーテルなどの消耗品は医療保険で処方される場合と、自費の場合があります。詳しくは「福祉用具・日常生活用具」へ。
出典
- こども家庭庁 医療的ケア児等とその家族に対する支援 (cfa.go.jp)
- 厚生労働省 喀痰吸引等制度 (mhlw.go.jp)
ケアの一般的な説明です。やり方・量・回数はお子さんごとに違います。必ず主治医・訪問看護師の指示に合わせてください。急な変化があるときは、このページを読むより先に連絡してください。